雑誌 「日経サイエンス 2013(8)」
2013-07-15


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 特集はニュートリノ物理学に関する内容でした。ニュートリノは光速に近いスピードで宇宙空間、地球を通り過ぎていく、ニュートリノは3種類の形態があるが、この3種類に頻繁に変身し、行き来している。ニュートリノ粒子とニュートリノ反粒子は同一であるという仮説がある。これを検証するための実験が計画されている。宇宙における物質と反物質の不均衡は、ニュートリノが持つ奇妙な特性によるものではないかと考えられており、その実験装置の紹介記事がありました。

 「チャウシェスクの子供たち育児環境と発達障害」の記事は驚きました。ルーマニアは、1965年〜1989年まで独裁権力者チャウシェスクの方針によって、経済力を強めるために人口を増やす政策が行われていた。そのために、避妊の禁止や子供が4人以下の場合の課税など、さらに月経警察による監視が行われて、出産年齢の女性が子供を作っているのかを調べられていた。1989年にチャウシェスクはルーマニア革命によって失脚、処刑された。

ルーマニアの家庭は貧しく、4人の子供を育てることができないため、大規模な国営施設で17万人の子供を育てる社会実験が行われた。2歳までの感受期に施設で育った子供の脳の発達に影響があることがわかってきた。しかし、2歳以前に里子となった子供は、脳の発達に改善がみられる。子供は早いうちから両親の情愛を受けて育てられたほど、より正常な発達過程をたどる可能性が高まる。今後もこの子供たちの動向に関しては研究がされていくようです。

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